グラフ作成ソフトVeuszで科学的グラフを書く(棒グラフ3)― 棒グラフで軸を分割
時折、いくつかのデータだけが異常に大きなときY軸の途中を省略することがあります。Vueszでも、あまり見栄えはよくないですが可能です。
今回のデータは:
x値 |
y値 |
1 |
2.45 |
1.5 |
2.87 |
2 |
3.25 |
2.5 |
3.01 |
3 |
2.67 |
3.5 |
2.77 |
4 |
512.34 |
4.5 |
2.93 |
5 |
3.1 |
5.5 |
3.21 |
6 |
3.17 |
6.5 |
3.01 |
7 |
2.89 |
データをインポートしたところから始めます。
そのままだとこんな感じ。
さて、ここから。
- まずは、分割した軸を新たに追加します。
下のように「Add axis-broken」を選択します(メニューだと「Insert」->「Axis」->「Add axis-broken」)。 -
「Properties」のパネルで次のように設定しました。
Label:y値
Min/Max:0/550 <これをAutoにするとあまりうまくいかない
Break pairs:50,300
Direction:vertical
ここで重要なのは「Break pairs」です。これは「50~300を省略する」という意味です。
画面上はこうなっています。これは、現在、y軸が2つ定義されているからです。
-
以前に書きましたが、オブジェクトツリー内は上から順番に実行されます。
つまり、新しく作ったY軸(ブレークのあるもの)を基準に棒グラフを作る必要があります。
- 作成した分割Y軸を選択した状態で、「Add bar」メニューまたはツールバーのボタンをクリックします。
-
「Properties」パネルで、この軸を使うデータを指定します。
Length: y値
ここで、どの軸を使用するかを定義できます。X軸は当然「x」ですが、Y軸は「y」と「axis-broken1」があり、ここでは「axis-broken1」を選びます。
X axis: x
Y axis: axis-broken1
- すると、次のようにY軸の違う「bar1」「bar2」が重なって表示されます。
- 分割されたY軸のグラフだけが必要なので、上のオブジェクトのツリーで「y」と「bar1」を隠す「Hide」するか、下の「Formatting」パネルの目のアイコンをオフにします。
- するとこのようになります。
切れ方があまりきれいではないのですが、これ以上の設定はできないようです。
残念。